中国茶器
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 款識は「銘文」とも呼ばれ、茶壷(茶具)の「付属品」とされ、主な内容はその茶具が作られた時代(年号)、場所、作者、目的・用途(人に贈るとか、誰かに頼まれて作ったとか)...... 紀年款、堂名款、人名款、吉祥款などと分類されます。
 付属品と書きましたが、壷にとって「款識」が非常に重要な一面を持っています。款式がなくても、茶壷はその働きが全く変わらず、同じくお茶を淹れるのに使用できます。しかし、良い款式が壷その物の価値を高める事ができます。落款が壷に「錦上添花」の効果 を与えます。逆に良い壷に下手の落款が壷その物を殺してしまいます!作家達もその重要性を知っていますので、書に自信の人は専門家に頼んだわけ。款のない壷はその藝術価値が減り、収集家達の収集意欲も無くします。
 款式は茶壷の盖の内側、盖の縁、壷の内側の底、外側の底、壷の腹(銘文が多い)、取手の下部などによくみかけます。紫砂壷の落款は明代正徳年間の大師「供春」の壷が現在確認された中で最も古いとされています。「供春」という2文字が刻まれています。その後の「時大彬」の壷にも同じく、「時大彬」や「大彬」と正楷書で落款されています。巨匠時大彬が最初、専門家に頼んで筆で書いてもらい、自分がそれをなぞって刻んで行きましたが、回数に連れ熟練になった大師が直接刻むようになったそうです。これについて周高起の「陽羨茗壷系」に記載されてあります。
 時大彬以外に、李仲芳、徐友泉、陳信卿、項聖思なども同じ手法を用いたそうです。ただ、陶芸作家は書道家ではありませんので、書に自信のない陶芸作家はやっぱり専門家に頼む事が多いようです。明代の「陳達」という方が壷の落款を専門にしていたとか。しかし、これには後ほどの鑑識専門家達の頭を悩ましたそうです。違う作家の作った壷が全く同じ筆跡の落款がされていますので、それは大変です!
落款
 明末清初から「印章款」が流行るようになりました。印章は正方形、圓形、半円形、楕円形、自然形、肖形などがあります。
中国宜興
茶壷の底にある各種の落款や詩などを使った詩款。広東で作られた物もよく中国宜興と押したりします。

↓款識
款識(老地方茶坊)
茶壷の盖の縁に
盖の裏側に
茶壷の把にも
茶壷の底に


 落款は壷のサイズに合わせて考える事が大切です。大きい壷に小さすぎる款は自信の無さのように見られてしまい、逆に小さい壷に大きい款だと「喧賓奪主」になってしまします。とにかく、款式は良い壷にとってなくてはならない「付属品」であり、款式は壷作家の藝術素質がそのまま現われ、収集家に「壷外功夫」と呼ばれています。
 ニセ款式には2つの場合があります。一つは有名作家の款を使って、作家以外の人の壷に押す事。需要と供給のバランスが取れない時、一部の作家が自分の弟子にも壷を作らせ、自分の款式を押していく事もあるそうです。或いは、巨匠程寿珍氏の款式、彼の子息が自分の作った壷にお父さんの款式を使ったそうです。或いは作家がなくなり、款式が紛失し、勝手に乱用される場合もあります。
 もう一つはニセの款式にニセの壷です。これは100パーセントのコピーです。コピー物(写 し物)の商品価値は、一言では言えませんので、ここでは書きません。


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老地方茶坊
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